March 10, 2020

HDD/SSDをセキュア消去する

PCを廃棄する際、HDDからの情報漏洩を防ぐ為に復元不可能な消去を行う必要があり、昔はDBAN(Darik’s Boot and Nuke)をよく使っていた。

最近、SSDを搭載したPCを廃棄することになり、同じように消去できるだろうと調べたところ、SSDにはウェアレベリングという技術が使われており、古いHDD消去ソフトでは完全消去ができないとのこと。

代わりに、最近のHDDやSSDではSecure Erase(セキュア消去)という完全消去が可能となっている。

Macでは電源ON後の「command (⌘) + R」でmacOS復元を起動すればMac単体で自身のディスクを消去できるが、Windows PCは一工夫必要。

ググるとEaseUS Partition Master FreeAOMEI Partition Assistantを使った記事がヒットするが、PC内蔵のOS起動ディスクの消去はできない。

たどり着いた方法は、USBメモリでUbuntuを起動し、hdparmでSecure Eraseを実行するだけ。

  1. UbuntuのISOからインストール用USBメモリを作成して起動
    USBメモリ作成は、WindowsならRufusYUMI – Multiboot USB Creatorを使うのが楽
  2. ターミナルを開く
  3. 対象のデバイス名を確認
    sudo fdisk -l
    
  4. Secure Erase可能か確認
    sudo hdparm -I /dev/デバイス名
    

    以下のような出力があれば可能

    Security:
         Master password revision code = 65534
                 supported
         not     enabled
         not     locked
                 frozen
         not     expired: security count
                 supported: enhanced erase
         106min for SECURITY ERASE UNIT. 106min for ENHANCED SECURITY ERASE UNIT.
    
  5. デバイスが"frozen"の場合、サスペンド→復帰で"not frozen"にできることが多い
    sudo sh -c "echo -n mem > /sys/power/state"
    
  6. Secure Eraseを実行する為にパスワードを設定する
    Secure Erase後はパスワードも消えるのでなんでも良い
    sudo hdparm --user-master u --security-set-pass パスワード /dev/デバイス名
    
  7. パスワードが設定されると"not enabled"が"enabled"に変わるはず
    sudo hdparm -I /dev/デバイス名
    
  8. Secure Erase実行
    hdparm --user-master u --security-erase 設定したパスワード /dev/デバイス名
    

参考資料

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