January 24, 2024

別の意味で怖い話

いつもより家を出るのが遅くなってしまった冬の朝。
自転車を立ち漕ぎし続けないと止まってしまうほどの冷たく強い向かい風の吹く冬の朝。
家から駅までも、駅の駐輪場からホームまでもひたすらダッシュ。
足はガクガクになり息を切らしながらも、いつもの電車に間に合った。

オフィスに着き、セキュリティを解除するためにリュックから社員証を出そうとして、入っていないことに気づいた。
そうだ、確か昨日は帰りにタイムカードを通した後、リュックにしまわなかったし、帰宅してコートを脱いだ後もしまわずリュックの上に置いたんだ…
朝は部屋の明かりをつけずにリュックを持って出るから忘れてきてしまったのか。

自分が最初に出社するので、誰かに開けてもらうこともできない。
仕方なく共有スペースで誰かが来るまで待つこと30分、次に出社した人は、この前社員証を落としてしまった人だった。

事情を話しながら一緒にオフィスへ入る。
「落としたんじゃなく、部屋にあるの?」との問に私は力強く頷き、コートを脱ぐと…
あぁ、なんてこと、首には社員証が…

朝、ちゃんと気付いて社員証を首にかけて出かけたみたい。
思い込みって怖い…

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