漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則を読んで自分なりにまとめてみました。
概要
初版発行は1926年、100年続くベストセラーが漫画化されました。
銀行の起源とも言われる古代王国バビロンの貧しい少年が、バビロン一の大富豪にお金持ちになる方法を聞きに行く、というストーリー。
小手先の稼ぎ技ではなく、100年使える黄金(お金)に愛される不変の知恵を与えてくれます。
お金持ちとは
作中で大富豪は
"お金持ち"というのは「お金の増やし方を知っている者」
第一章67ページ
だと言います。
つまり、宝くじで当てた10億円を持っていたとしても、増やし方を知らずに食い潰す一方の場合はお金持ちではない、ということになります。
大富豪は別の言葉で、与えられた何十枚の金貨より、明日の銅貨を手に入れる方法を知ることの方が価値がある、とも言っています。
多くの人は会社から給与をもらっている会社員だと思いますが、これは明日の銅貨を手に入れる方法を知っている、とも言えます。
しかし、手に入れた銅貨が増えていかないのであれば、やはりお金持ちではない、ということになります。
その銅貨を増やすための知識というのが「黄金に愛される七つ道具」です。
黄金に愛される七つ道具
七つ道具、というか七つの行動指針、でしょうか。
後半では「五つの黄金法則」も語られますが、七つ道具に大体含まれる内容なので、この七つを守れば良さそうです。
- 収入の十分の一を貯金せよ
- 欲望に優先順位をつけよ
- 貯えた金に働かせよ
- 危険や天敵から金を堅守せよ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそを最大の資本にせよ
第二章120ページ
収入の十分の一を貯金せよ
籠の中に毎朝10個の卵を入れ…
毎夕そこから9個の卵を取り出す…
いずれ籠は卵であふれかえるだろう第二章91ページ
卵とは収入のこと、これはまぁ、そのとおりですね。
heikinnenshu.jpによれば、平成30年度の平均年収は441万円、手取り額では340万円くらい、ボーナス込みで月にすれば28万円、その十分の一である2万8千円ずつ毎月増えていきます。
来月は今月より2万8千円増えているでしょうし、再来月は今月より5万6千円増えています。
想像するお金持ちとはまだ少し違いますが、これは次やその次の道具への布石です。
欲望に優先順位をつけよ
毎日九つの卵を取り出せば残りは一つ
では取り出す卵を八つにすれば?第二章94ページ
これは支出を減らせということです。
人それぞれ、収入や生活に必要なお金がバラバラなのに、多くの人がお金に不足を感じるのは、人の欲望に際限がないからだと大富豪は言います。
収入の十分の一を貯金に回し、残りの十分の九で生活することになりますが、人の欲望に際限がない以上、その十分の九がいくらであったとしてもお金に不足を感じることになります。
十分の九を超える欲望を満たす為に借金をしたら貯金が台無です。
それならば十分の九を使う優先順位をつけ、順位の低い欲望は切り捨ててしまえ、自分が本当に望むもののためにお金を使っているなら、優先順位の低い欲望を諦めても生活水準は大して変わらない、と。
欲望に優先順位をつけ支出を減らせば、十分の一ではなく十分の二を貯金できるようになります。
貯えた金に働かせよ
金を持ってることが財産ではない 「定期的に金が入ってくる仕組み」こそが本物の財産なのだ
第二章101ページ
作中ではお金を貸して利息をもらうことでお金を働かせていました。
貯えたお金の就職先として、金利の良いネット銀行に丁稚に出すのもいいでしょう。
個別株やETFも、定期的に配当金や分配金をもらえる良い就職先です。
金融投資がお金持ちへの道であることは間違いありませんが、定期的な収入を見込めるストックビジネスも「定期的に金が入ってくる仕組み」と呼べるでしょう。
貯えたお金を金融投資や起業・副業に回して、定期的に金が入ってくる仕組みを作れ、ということだと思います。
危険や天敵から金を堅守せよ
大きく儲けようとしてあり金を全て差し出すのは愚か者のすることだ
第二章103ページ
『危険』とはリーマンショック、コロナショックのような経済危機
『天敵』とは金を奪おうと儲け話を持ってくる人間
と理解しました。
『危険』に対する備え
経済は循環しているので経済危機は何年か経てば必ず起こり、資産や収入が目減りします。
生活に必要なお金や、使うことが分かっているお金は、元金保証され、すぐに現金化できるところ(あおぞら銀行の普通預金とか)に避けておき、投資に回さないことで備えられそうです。
生活に必要なお金は人によって様々ですが、生活費の3ヶ月分とか半年分等、今の収入が無くなっても次の収入源を確保できるまで食いつないでいけそうな金額です。
『天敵』に対する備え
詐欺やぼったくりからお金を守る為の知識を得る、またはその道に長けた人、『賢者』に相談することで備えられそうです。
身近に『賢者』なんていない!という方もご安心を、YouTubeで無料で知識が得られる時代です。
より良きところに住め
ただ安くて広い借家に住めばいいと思っている者がなんと多いことか!!
〜中略〜
住居への支払いは心を豊かにする投資と言えるのである第二章105ページ
身の丈を超えるような支払いは身を滅ぼしますが『庭で遊ぶ子供達』や『妻が育てたイチジクやブドウ』に幸せを感じる、または『仕事場までの距離』や隣人との付き合いによるストレスが減るのであれば、住宅ローンを組んで持ち家を買おうと、狭いアパートで暮らそうと悪いことではないということでしょう。
これも欲望の優先順位次第なのではないかと思います。
今日から未来の生活に備えよ
『未来の生活』とは、老後の自分や、自分の死後の家族の生活のことのようです。
老後、ゆっくり余生を送りたいけどお金がないから働かなければならないといった状況や、自分が死ぬと残された家族が路頭に迷うことがないように備えよ、と。
老後に必要なお金は人によって様々ですが、自分は確定拠出年金とつみたてNISA、高配当株で備えることにしています。
自分が死んで路頭に迷う家族はいないので、今のところ死後については備えていません。
自分こそを最大の資本にせよ
勝利の女神は行動した人間にこそ微笑む
第二章117ページ
これまでの六つの道具について知ったところで、行動しなければ何も変わりません。
大富豪に教わった道具、つまり知識を自分の人生で生かすには、自身がその道具について知り、実際に手を動かして使うことです。
別の機会に自分なりの七つ道具をまとめてみたいと思います。