February 6, 2021

Yes, My LordはMyなのにYes, Your MajestyはYourなのは何故?

「Yes, Sir」(はい、上官殿)とか「Yes, My Lord」(はい、わが主)は、映画や海外ドラマでよく耳にして疑問にも思っていなかった。

以前、コードギアス 反逆のルルーシュを観ていて「Yes, Your Majesty」(はい、陛下)とか「Yes, Your Highness」(はい、殿下)をよく耳にした。
なんでMy LordみたいにMy MajestyじゃなくてYour Majestyなんだろう?あなたの陛下って何だ?と思いながらも調べなかったけど、ふと思い立って調べてみた。


Majestyは、陛下の他に威厳とか威光の意味がある。

The Majesty of Godは神の威光、つまりYour Majestyは「あなたの威光」と言える。

日本語で考えると「陛下」の「陛」は宮殿の階段を指していて、陛下は宮殿の階段の下を指すらしい。
つまり陛下とは、宮殿の階段の下まで威光の届く高貴なお方。

神聖視されている高貴なお方の場合、直接お姿を見てしまうことすら不敬にあたることもある。
世界中の全通貨の80分の1を操作できるほどの組織の首領、尊大にして傲岸不遜なガーゴイルですら、ネオ皇帝に謁見する際(ふしぎの海のナディアep22)は、こんな風に片手で目を隠し、直接お姿を見てしまわないようにしているほど。

神聖ブリタニア帝国皇帝の場合、直接姿を見ることは不敬ではないものの、それでも直接話しかけるのはあまりに畏れ多いことなので、私は「あなた」ではなく、宮殿の階段の下まで届く「あなたの威光」に対して話しかけています、という形になる。
その為、あなたの威光=Your Majestyとなり、「はい、陛下」は「Yes, Your Majesty」になる。

対してLordは自分が仕える主人というだけであり、直接話しかけることが畏れ多い高貴なお方というほどではないので「Yes, My Lord」になる。


おまけ

公式用語辞典には「イエス、マイ・マジェスティ」の項目があるけど、説明には「イエス、ユア・マジェスティ」って書いてあるから、中の人が間違えちゃったんだろう。

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